いちばんの体型コンプレックス、デカ垂れ尻ゆえ、無理だと思っていたスキニージーンズを履いてまさかの転換期を迎えた。
もう還暦ですけど、死ぬまで固定観念に囚われず、まずは試着してみるに限る、と思った次第。
すでに何度も書いてる通り、ウエスト70、ヒップ96、広い肩幅、膝下短めの、逆三角形体型、オンナ、ユニクロメンズスキニージーンズと一緒の新たな生活。
スキニーを履くと、逆三角形体型が強調され、腰の張り、垂れ尻、あらゆる見せたくない箇所が強調された。
テーパードとスキニーは、絶対に履くべきでないアイテムだった。
今では週のほとんどはスキニーやストレートを履いている。以前はフレアジーンズがほとんどだった。
どうして、苦手だったスキニージーンズが嫌じゃなくなったのだろう?
60肩を機に、動画や雑誌「ターザン」を参考にしながら、ストレッチ、ヨガ、ピラティスをはじめたら全体的にカラダが引き締まった。
これだ。これしか考えられない。1日2回、10分から20分、見よう見まねで続けるうちに、カラダが引き締まるのが、目に見えてわかった。
モッサリしてた肩のラインがスッキリし、ヒップのボリュームがダウンした。
膝下の短い、逆三角形体型は変わるはずもないが、スキニージーンズが履ける体型になるつつあるのを感じている。
変化その②
食べたもの、その日の行動、感動したこと、見た映画、ドラマ、本、展覧会、イベント、体重、体脂肪率、良いこと、悪いことなど、あらゆることを、1日1ページの日記や手帳に書くようになって10年。
最初は食べ物記録から始まり、年々項目が増え、気がついたら一日の全てを記録することになった。
今年の3月14日から、試しに記録するのをやめたらどうなるだろう?と思いついたので、以降、体重、体脂肪率、出かけた場所、予定、買ったモノ以外はバッサリ記録をやめた。
いちばん辛いのは、前日何食べた?と思い出すまでは、その日の食事も決められないことだ。
相変わらず、前日の記憶を元に食事を考える日々で、今でもたまらなく、食べたもの、行動、全てを手帳に写し取りたい衝動に襲われるけれども、
3ヶ月ほど記録しなかったら、ある時、今日から再び記録しようとして、面倒になってる自分がいた。
以前なら考えられないことだ。全てを手帳に書くことで、ようやく1日の終わりを迎えられていたのだ。
これは、わたし的に進歩だ、と思った。
考えてみると、手帳に全てを記録するようになったのは、60年の人生のほんの10年である。ということは、残り50年分の生きた証はどこに消えた?
消えていない。10代の頃、枕元に置いて、舐めるように読んでいた若草物語、赤毛のアンシリーズ、少女パレアナ、少女レベッカ、アンネの日記など。
高校生の頃、夢中になったマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」や上京したばかりの20代、逃げこむように読んだ村上春樹の小説、
30歳の頃初めてリーバイス501を履き、その絶妙な股上の長さとラインに感動したこと、
ストレッチジーンズ全盛期、シマロンのストレッチジーンズとアニエスべーの楊柳ブラウスを着た自分に自信を持ったこと、
これらのできごとは手帳を通過していない。直接カラダに刻まれ、わたしという人間の一部になっている。
かなり怖かったけれど、本、映画ドラマの記録もやめた。夢中になった本、映画、ドラマは、簡単には忘れないし、
記録することで、見たくない読みたくない作品を途中でやめることに罪悪感を感じるのは、おかしい、とふと思った。
おかげで、読みたい本を読みたいだけ読む、レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」「ロング・グッドバイ」を繰り返し読めるようになった、笑。
5、6冊程度の本の並行読みも、抵抗なくできるようになった……これでいいのだ!だって記録する前は、そういうスタイルだったんだもの。
ユニクロメンズスキニージーンズを履き、記録をやめたせいで、生まれ変わったような気がするこの頃。