2020年6月、ユニクロ店舗の棚に大量に積み上がっていたメンズワイドフィットテーパードジーンズを買った。セール価格の1990円であった。
その時の顛末は、旧ブログにゆずる。
簡単に言うと、元々ジェーン・バーキンのような脱力系ジーンズスタイルが好きだったけれど、いつも同じようなユニクロフレアジーンズとシャツ姿に飽きが来ていた。
そんな時、ネットのお散歩中に出会った1973年に撮られたロミー・シュナイダーのジーンズ姿、ジャストサイズのフレアジーンズとシャツスタイルにノックアウトされる。
そのイメージを自分勝手に解釈し、いつものラフなブルー系ジーンズはやめてネイビーでジャストサイズのストレートジーンズを探しはじめた。
あれこれ試着したあげくたどり着いたのが、ユニクロUメンズワイドフィットテーパードジーンズなのだ。
ジーンズを履いているロミー・シュナイダーは、ただのジーンズとシャツなのに、圧倒的な品格だった。
内側から滲みでる美しさを持った女優ロミー・シュナイダーの特別感がすごく伝わる画像だ。
以来ジーンズを着るとき、時々この日のロミー・シュナイダーのフレアジーンズとシャツ姿がチラつく。
服と自分のカラダと精神をこういう領域まで馴染ませたい。単にジーンズを着るということではないと思った。
自分への信頼と精神性は、服の着方に影響する。だからロミーのジーンズ姿に憧れた。
ポイントは、
2020年6月、それほどに真剣に探し一度は試着室の中で、「これだ!」と閃いたユニクロUワイドフィットテーパードジーンズなのに、
いつしか、元の価格3990円→1990円じゃなく、990円で安かったから買った。と思い込んでいたこと、
買った直後は連日履いて着方を模索してたものの、いつしか、その意気込みを忘れたことだった。
約1年経ち、改めてユニクロUワイドフィットテーパードジーンズと、170センチ、ヒップ96、ウエスト70のアラカン女の相性を考えてみたい。
ユニクロの商品ページがまだ残っている。
わたしの買った31インチは、
サイズ表によると、ヒップ107センチ、股上29.5センチ、裾幅19.5センチ、股下70センチ
コットン100%
ちなみに2019年春夏に発売されたユニクロUレディースのワイドフィットカーブジーンズというのもあり、大変評判を呼んだ。
わたしも試着してみたけれど、びっくりするほど体型のことを忘れられた。
その頃、このカーブジーンズを履いているひとを良く見かけたけれど、さっぱり見かけなくなった。
確かに体型忘れの効果大だけど、ハイウエストのウエストラインから裾に向かってこんもりと楕円形状に描くジーンズのラインは、ストレートジーンズのさりげなさには敵わない。
実際、今のユニクロのレディースジーンズには、スリムフィットとレギュラーフィットのストレートジーンズがある。すごく良さそうだ。
でも、わたしはあえて、たった1年前に一生懸命選んだユニクロU ワイドフィットテーパードジーンズを、どうにかして自分に馴染ませたい。毎年の定番アップデートに踊らされたくない。
コットン100のデニムは、履いてるうちに持ち主の体型に良くも悪くも馴染んでくる。最初は、着せられた感ありのジーンズも、生地が柔らかくなり、ヒップや足関節など可動部分にシワがよりはじめる。
とってつけたような感じが薄れ、わたしのいびつな体型がジーンズと一体化する。街中で見かける年配男性の、長年同じジーンズを履いた感、あの感じ、すっとその人のカラダの一部となってる雰囲気、そういうジーンズの着方が好きだ。
ところで、
このユニクロUワイドフィットテーパードジーンズは、テーパードが強調されている。ゆとりのある腰回りから裾に向かって一直線に細くなり、170センチのわたしの場合、くるぶしより少し上でプツリと切れている。
腰回りは強調されるものの、丈が短いので、下半身がコンパクトになる。足首が見えるので、すっぽり靴が見えるのが、このジーンズの嬉しいところ。
いつものわたしはフレアジーンズ、最低でもくるぶしが隠れるくらい、長めだとコンバースオールスターで地面を擦るくらいの丈を好む。
ドクターマーチンの3ホールシューズ、アディダス スタンスミス、コンバースオールスターだとワイルドになり過ぎ、腰回りにゆとりがあるからドテッとどっしり感が出て、気分が悪くなった。
4.5センチヒールのカンペール ストラップパンプスを履くと、ワイドフィットテーパードジーンズと靴のボリューム感のバランスが良くて、ほんのちょっとだけ…いつもより非日常感が出た。気に入った。
なにより忘れちゃいけないのは、履き心地の良さだ。わたしは、2020年4月にジーユーのシェフパンツを見つけて以来、家着として履き倒していて、ウエストゴム使いの気楽さとカッコよさの両立に目覚めたものだけど、
このユニクロワイドフィットテーパードジーンズのコットン100のガシッとした肌触り、家でもジーンズを履きたい、でも窮屈、という長年の葛藤が解決した。
ヒップ96の腰回りに骨盤で引っかかるゆとり感だから、ベルトなしでたっぷりと空いたウエスト回りに、Tシャツやシャツを入れ込んでもラクチンだ。
しかも2着買ってるから、この先太らない限り、棺おけに入るまで家着ときどきプラスヒールの外着として活躍できる。1粒で2度美味しいって、ちょい古い?
ロミー・シュナイダーのジーンズスタイルに憧れ、どういうわけかユニクロUワイドフィットテーパードジーンズにたどりつき、本来体型的に相性の悪いはずのワイドフィットテーパードジーンズとわたしの旅は、まだ続くのだ!