秋になった。一年前わたし何を着てた?と考えはじめたら軽くパニックになった。
とりあえず何か決めないと次へ進めない。なのに優柔不断の決断力欠如で、気が変わりやすい。効率の良い人生とは無縁の日々を、生まれてからずーっと送っている。
こういうやっかいな性向は、服を着る上でも、存分に発揮される。
手持ちの服で頭に浮かぶのはコートばかり。
アクアスキュータムトレンチコート(古着で約7000円)
バーバリーステンカラーコート(30年近く前ロンドンのヒースロー空港で約7万円)
マックスマーラのカシミアとウールのラップコート(アウトレットショップで約9万円)
などなど。
かつてわたしの服人生は、ロングコートを中心に回った。ところが、還暦前から暑がりになり、冬のウールコート以外はあまり着なくなった。
心はトレンチコートを着たがってるのに、カラダが着たがっていない。トレンチコートの出番がなくなりつつある。とても哀しい。
これまでは、大体気温10度から〜19度まで、トレンチコートを着た。
わたしの地域で言うと、
①10月から12月上旬。
②3月上旬から4月まで。
では、トレンチコートの代わりに何を着ているかというと、基本 わたしの服装は、
①ボトムス
2019ユニクロフレアジーンズ、Lee202 ベルボトムジーンズ、2019ユニクロ JW ANDERSON ベルボトムジーンズ、GAP メンズスリムフィットジーンズ、ユニクロU ハイウエストツータックパンツ、などに
②トップス
2019ユニクロ JW ANDERSON メンズオックスフォードシャツ、ユニクロのメリノウールセーター、無印 ウールシルクセーターなど
のゆる〜いスタイルで構成される。それらの上から
2009年パリの百貨店「ボン・マルシェ」で買ったMEXXの革ジャンバーか、GAPメンズ厚手コットンセーターを着る。
味気ない。だからこそのトレンチコートだった。でも暑いから着たくない。
そこで靴に凝ることにした。
靴の一点豪華主義。豪華と言えるかどうかは、ひとえに本人の気持ちにかかってる、笑。昔から憧れていたけれど、コンバースオールスターでほぼ事足りる生活なので、長年靴を真剣に考えなかった。
靴一点豪華主義に関しては、憧れのひとがいる。日本では、ユニクロとのコラボで有名なイネス•ド•ラ•フレサンジュだ。
80年代はシャネルのモデルとして活躍し、現在はデザイナー、ブランドコンサルタントなど多岐にわたって活躍中。
1957年生まれ、身長181センチ、長年変わらないスキニーなカラダで、流行とは一線を画し、ほとんどの場面にジャストサイズのジャケットとパンツ姿で登場、肩の力を抜いた究極の普通っぽさが、逆にオーラを発していて、ずいぶん影響された。フランスを代表する美女である。
2015年のVOGUEで、イネス•ド•ラ•フレサンジュが、ユニクロデザインディレクター滝沢直己氏との共同作業の服作りに答えているインタビューがある。
イネス・ド・ラ・フレサンジュ、世界の女性を魅了する不変のパリ・シック
インタビューの場でイネスは、デニム、シャツ、Tシャツ、ベルトまで全身ユニクロで身を包み、足元とバッグだけが、アンバサダーを務めていた「ロジェヴィヴィエ」だった。
多くの有名人が着用しているが、例えば、カトリーヌ・ドヌーヴが映画「昼顔」で「ロジェヴィヴィエ」のバックル付きローヒール「ベルヴィヴィエ」を履いている。
新宿 三越伊勢丹の店舗に行って試着したこともある。値段も去ることながら、わたしの幅広足型には合いそうもなく、何よりデザインがわたしのキャラクターに全く合ってないことに気づかされた。
そう言ったロジェヴィヴィエを含むいくつかの検証を踏まえて、2017年くらいから、上限2万円代で、基本フレアジーンズの足元に合いそうなものを中心に買ってきた。
生まれて初めてスニーカー以外で靴のことを真剣に考えたから、ずいぶん苦労した。試しに、靴箱に行って数えたらスニーカー以外は、22足あった。スニーカー中心だからこれらの靴は、一週間に一度程度。棺桶行きまで充分持ち応えそうである、笑。
2017年頃?ハイヒールに憧れ7センチヒールを購入。結局数センチヒールをカットするハメに。数回しか履いてない。幅広のわたしの足にダイアナの靴は合う。すっぽり足先をフレアジーンズで覆い、つま先のダイアナだけチラチラ。