東京大手町の自衛隊大規模接種センターでモデルナを打った翌日、風邪を引く前のような悪寒と重だるさがあったが、ほっとしたせいか無性にマクドナルドを食べたくなった。ちなみに1回目と2回目のファイザーの時は腕が痛い以外はなんともなかった。
フライドポテト全サイズが2月7日から復活したというニュースを聞いて、今のうちに食べておこうという気持ちが働いたのだ。
テレビの街頭インタビューか何かで、マクドナルドのポテトがSサイズだけとは、白いご飯がないのと同じようなもの、とある男性が言っていたが、いいこというなぁと思った。ポテトなしのマックは、魂を抜かれたハンバーガーチェーンみたいなものだ。
サムライマック。ただで追加できるものは全て増量するのがモットーである夫の入れ知恵で、ソースとタマネギ増量にした。
口いっぱい頬張ったら、甘辛いソース、チーズ、ダブルのビーフパティ、玉ねぎが混ざりあった。
揚げたてポテトとハンバーガーを交互に口に運ぶシチュエーションが好きだ。もの哀しい言い方だけど、失われた若さが甦るのを感じる。
20代の頃、仕事帰りにマックに通った時期があった。若さにまかせて食事も睡眠も欲望のままの時代だった。おまけに上京したばかりで孤独で、マックのように大勢の若者がワイワイやっていて、かつ、ひとりで食べているのが目立たないところでよく夜ご飯を食べた。
言い訳するようだけど、還暦超えの身で、もうそういう食べ方はしない。マクドナルドの株を1単元株買ったら、株主優待券、バーガー、サイドメニュー、ドリンクの引き換え券セット6枚綴りが送られてきた。
話は前後するけど、大手町でワクチンを打った後、無料の送迎バスに乗ると東京駅丸の内南口、はとバス乗り場に着いた。
コロナ以降わりと久しぶりの大都会である。東京駅近辺のビジネスランチ目当てにフラフラ歩いたのはいいけど、14時過ぎていることもありなかなかピンとくる店が見つからない。有楽町駅前まできてしまった。
駅前ガード下の中華屋が目についた。小さなカウンターと限られたテーブル席の店舗にひっきりなしにひとが入っていく。
抜群の立地と昭和丸出しの佇まいに惹かれた。しょうゆラーメンと半チャーハンのセット、750円。その昔、中華屋のラーメンとラーメン屋のラーメンという違いはあったにせよ、東京であっさりしょうゆラーメンを食べるのは今より簡単だった。