いつも読んでいるブログがある。南充浩さん、元繊維業界新聞記者でファッション系ジャーナリストのブログだ。
Mitsuhiro Minami OFFICIAL BLOG
業界の方だが普段ユニクロ、ジーユーの服を愛用しておられる。
参考:20代後半~40代前半女性にも「国民服」化しているユニクロとジーユー
ユニクロの服を買った、こういう風に着たよ、という記事は普段多く目にする。
このわたしも、度々ユニクロの服のことをブログにアップしている。これは、ユニクロが自身の日常に浸透していることの証明に他ならない。
というのは、このブログはただの日常ブログで、毎度頭に浮かんだままタイピングし、そのままグダグダ書き進めるやりかたで仕上げている。
ブログに何か書こうと頭に浮かんだ最初のモノが、かなりの確率でユニクロというのは60過ぎの成熟しきったオンナとして、かなりやばい状況なんじゃないか、と常々思ってるところに、南充浩さんのブログが目に留まった。
しかしこの方のユニクロ記事は、繊維業界に精通しているジャーナリストならではの視点で、大衆の購買行動を観察していらっしゃる、という点で突出している。
企画、糸や繊維づくり、縫製、問屋などなど......素人にはよくわからないひとつの服が出来上がるまでの複雑な過程、ブランド側の事情とコスト面にも焦点を当てつつ、
自らのユニクロ体験と普段見聞きしているユニクロ事情、アパレル業界の勢力図を重ね合わせた分析記事を書いておられる。
この方の、近年なぜユニクロが、他の同じような価格帯のブランドの存在感がなくなるほどに浸透したのか、という分析はわかりやすい。
わたしは業界の人間でもなんでもないが、2015年あたりまでは日常服を買う時ユニクロは選択肢に入っていなかった。
例えば当時は服を買おうと思ったら、
コート、ジャケットなどの大物は、伊勢丹新宿、丸井新宿、渋谷パルコなど、ジーンズやパンツは、リーバイスを扱っているジーンズショップ、シャツやセーターはタカキュー、量販店、無印など、順に見て歩いた。
特に買う店を決めていなかったし、90年代後半は頒布式の通販サイトフェリシモもよく利用していた。
今さら2000年代に買って良く着た服を思い出してみる。
ヒステリックグラマーのイラスト入りロック調サマーニット、ラフォーレ原宿セール品、コンパクトなブラックナイロンジャンパー、セレクトショップビームス?のセール品、
自由が丘のセレクトショップ、made in france、2万円ちかくしたキャメルの薄手コットンセーター、
古着アレクサンダー・マックイーンのホワイトコットンデニムタイトスカート、なんと5000円!
ジル サンダーのデッドストック、ブラウンのウールパンタロン6000円くらい、など。他にもあるはずだが、パッと頭に浮かんだものを並べてみた。
このうち、アレクサンダー・マックイーンのスカート、ジル サンダーウールパンツ、キャメルのハイゲージコットンセーターは、今もクローゼットに掛かっている。
そういったランダムに買った古着やブランドのセール品以外に、無印のシャツやセーター類も良く買っていた。無印は今もユニクロと並んでたびたび店舗に行っている。
その頃、周りの服好きの20代に、ユニクロと無印どっちが好き?と好んでした質問があった。
ほとんどが無印、あるいは、ユニクロにはほとんどいかない、という答えが返ってきた。2005、2006年のことだ。
個人的には、2015年まではユニクロ店舗にはほとんど行かなかった。どうして、2015年とはっきり言えるのかと、その年ユニクロのメリノウールセーターをまとめ買いし、その記録が旧ブログに残っているからだ。
UNIQLO and LEMAIRE のトレンチコートno1
2015年、ユニクロメリノウールセーターが凄いと、あちこちのファッションサイトで取り上げられているのを目にして、
とうとう好奇心で、銀座ユニクロ店でメリノウールセーターを買ったのがきっかけになった。
その年は「ユニクロ アンド ルメール」が始まった年で、「ユニクロ アンド ルメール」第一弾のメンズトレンチコートがセール価格、8000円くらい、が大量にラックにかかっていた。
参考:fashionsnap
たまたま試着したら気に入って買った。その「ユニクロ アンド ルメール」のトレンチコートは、何度も何度も体に馴染ませようと連日着たけれど、結局、リサイクルショップに二束三文で売ってしまった。
2015年以降、ユニクロメンズストレートジーンズ、レディースフレアジーンズ、UNIQLO and JW ANDERSONのオックスフォードシャツなど、順調に買い進め、笑、2023年現在、これらユニクロの服たちは、今も現役で活躍しつづけている。