どんなに年を重ねようとも、変わらない核は誰でもあるみたいだ。
ワタシの場合はファッションに興味があるから、街の人の服装をそれとなく観察する癖がある。
すると、あぁ、この人は、ずーっとこのリーバイス501を履き続けてるんだなぁ、とか、長~い間デニスカと素足のひとだなぁ、とか、感じられるひとが結構いて、つい見惚れてしまう。
そういう、服とカラダと雰囲気が一体化している人を発見できると、とても嬉しくなる。
そういう服装は流行やカテゴリー化とは関係ない。おそらく着ている本人からすれば、スタイルでさえない。
だって、ジーンズが好き、とか、デニスカじゃないと落ち着かない、とか、パステルカラーが似合う似合わないに関係なく、どうしようもなく好き、だから身に着けていたい、などという感覚って、スタイルとかいう曖昧な言葉じゃ説明できないものだ。
世の中には、明日着る服のことを考えずにはいられない人、次の食事のことを想わずにはいられない人、衣食住のことなど考えたくないほど仕事に打ち込んでいる人、色~ンな人がいる。
生まれながらに服が好きなのか、たぶん育ってきた環境に導かれるのか、たぶんそっちの方だという気がしているけれど、
一体全体、服装の好みってどこからやってくるのだろう、と思う。というのも、70代の叔母は、大抵スキニージーンズとシャツ、トレーナー、ネイビー、白中心の不動のスタイルを築き上げており、
ピンク、イエローなどパステルカラーやエレガント系マダムスタイルの彼女を見たことがない。
また、50代の知人の女性は、18歳の頃から知っているけれど当時は、フリルのブラウスやスカート、ピンク、レッド、ブルー、いつもガーリーなスタイルだった。
ピラピラした服が好き〜!って、彼女は言ってたものだけど、そんなピッラピッラのガーリースタイルが、彼女ほどハマっている人は、今も昔もワタシの周りではいない。
瓜実顔のアイドルの様なキュートな顔と控えめで一本芯が通った性格と相まって、周りの人を惹きつけるオーラを持っていた。
そこで、60代のワタシが、長年着たせいで、ワタシのカラダと一体化してしまった服をリストアップしてみた。リストアップしたからといって、どーなるものでもないけれど。
①K.T KIYOKO TAKASE、約9万円。シープスキンの膝上トレンチコート。
40歳になったばかりの頃、埼玉県大宮駅周辺のファションビル内のコムサデモードの店舗で衝動買いした。
このレザーコートを見たとき、なぜか、Tシャツ一枚にこのレザージャケットを羽織った自分が思い浮かんだ。吉田栄作やキムタクの影響だ、笑。
例えばハワイあたりで、冷房の効いたカフェで羽織ったりできますよね?とスタッフに尋ねると、大丈夫ですよ!と太鼓判を押され買った能天気でカッコ悪いワタシであった。
③2012年ネットで7000円程度で買った古着のアクアスキュータムのトレンチコート。