起きて鏡を見ると、口元、等間隔で刻まれたシワを見つけびっくりした。
子供の頃、「いじわるばあさん」の口元のキレイな放射線状の線を見て、随分な年寄りぶり、だと思ったけれどもはや自分も梅干し顔。
あとどのくらい生きるんだろう?とゾクゾク焦りと不安が一気に襲う。
NHKでやっている、綾瀬はるか主演ドラマ「ひとりでしにたい」のヒロインは39歳だけど、そのプラス20年の自分はどうなる?とますます焦るかと思いきやへっちゃらだった。
おひとりさまや、終活現象をちゃかして笑いを取りつつ、容赦ない、「死体」、「死ぬ」、「死んだら」、と、直接的な表現を駆使して会話をする展開がシュール、
老いも若きもいち様に年は取るわけで、生まれ、育ち、才能、に関わらず、遅かれ早かれ―早すぎる死は痛ましい―みんな死ぬ、という図式にほっとする。
効率よく年を取れるように家の中の片づけは大事、と感じはするものの、本来捨てるのは好きで得意だったはずが、捨てる、残すの判断力も衰えた。
家ん中がしっちゃかめっちゃかでも平気のへいざ、頭の中は逆に理路整然、むしろ散らかせば散らかすほど頭が冴えわたるお人が存在するのも事実、
男が多い気がする。とても羨ましい。何度かそういう省エネ思考を真似ようとしたが無駄であった。
敢えてモノも頭の中も片付けない、
ポストに入っているチラシにパンフレット、各種お知らせハガキは食卓に積み重ねまくり、
玉子牛乳納豆を切らしてもメモしない、無くても死なない、
ユニクロの新作、ポリエステル100の「シアーシャツ」税込2990円がアプリを立ち上げたとたん降臨しても、お気に入りボタンを押さない、忘れるにまかせる、
朝イチで測った体重をメモしない、1キロ増加したからと言って、昨日夜何食べた?と反芻しない、
そんな風であったら、どんなにか楽に効率良く生きられるだろう、と何度も夢想する。
現実は厳しい。
定期的に服を処分しては買い直し体重の数値と格闘し反省、
「タマゴナットウギュウニュウ」と唱えながら、スーパーに着いたとたん、「何買うんだったけ?」と阿呆顔で、入口に仁王立ちして後ろから来た客に突き飛ばされる、ってなことを繰り返しながら、あの世にGOする見込み。
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