バーバリーロンドンの古着スプリングコート、約1万円。クリーニングに出すと2000円、洗濯機洗いにすると!汚れも気にならなくなるけれど、コットン100だけにすぐヨレヨレになる。今のところ、かなり気をつかいながら着用中。
2023年気分も新たにしたところ、散歩がわりにユニクロ店舗ばかり徘徊する自分にすっかり嫌気が差した。
新年の誓いを立てるのが大好きなので「脱ユニクロ」を目指してみた。つまり、何食べよう?と同じくらい何着よう?と考えずにいられないのに、いつまでもユニクロ、無印、GAPのセール品ばかり漁っていて良いのか?という焦りである。
人生後半戦、生きてるあいだに、もっともっと着たことのない服を試したい、でもお金使いたくない。
生地の品質と縫製がそのまま見た目に直結するコート、ジャケットはともかく、セーター、シャツは、ユニクロや無印のモノと1万円以上のブランドモノはどんな風に違うのだろう?
例えば、これまでは、ユニクロのメンズオックスフォードシャツ、無印の洗いざらしシャツ、セーターで充分満足で、他のブランドを探す必要がなかった。
例えば、ポロラルフローレンのオックスフォードシャツを一度も試したことがない。定価で2万円程度、色褪せた古着でも2、3千円以上、興味はあっても買う気が起きなかった。
こんな調子では、ユニクロのオックスフォードシャツの本当の価値はわからない。他ブランドを試そうともしないというのはまずい。こういう焦りである。
新年の誓い、と書いてもう3月だ。ユニクロと距離を置こうとする試みは失敗、そんな焦りだ。
そんな折、ファッションジャーナリストの南充浩さんのブログで、面白い記事を見付けた。
安くないブランドは小資本であっても海外進出を考慮すべきでは?
ブロックテックパーカの機能性とコスパの良さと、飽和状態の「安くない」ブランドの国内売り上げの低迷などについて解説されている。
冒頭の話に戻るが、APCというカッコイイかもしれないが高いし機能性はわからない服に関するフランスの需要というのは29億円程度しかなく、それは今の日本国内も同様ではないかと感じられる。物を単体で比べた場合、同じ程度にカッコよくてもっと安いブランドはいくらでもある。ブランドにこだわらないならそちらを買った方がお得である。となると、フランスでは29億円しか売れないのだろうと思うし、日本国内も同様ではないかと思う。逆にだからこそ、APCは早い時期から海外に進出したし、欧州ラグジュアリーブランドも世界展開を目指したと考えられる。国内の需要が少ないと考えられ、日本もこの手の「高いファッション」についてはそうなりつつある。
その通りだ、と思う。もっともわたしは機能性衣料には関心が薄いので、そこの部分はちょっと違うけれど、比較しても値段による差がわかりにくいセーターやシャツなどは、ユニクロで買っている。
ユニクロになかったら無印、GAPという順番で、セーターシャツ類は探すので、それ以外のブランドに行く頻度が激減した。
と、トップスは、ユニクロ、無印、GAPで充分満足、コートジャケットは、ある程度の値段帯で特定のブランドじゃないと嫌、というのがこれまでのわたしの服の選び方だった。
ところが、先月、ユニクロダッフルコートを購入し連日着てみて、気に入ってる自分を発見し動揺する。
価格と満足度は比例する、という思い込みがそもそもおかしい、という当たり前の結論に近づきつつあるのだ。