服を買わなくなった。どのくらい買わなくなったかというと、最後に買った服は、今年2月、ユニクロのダッフルコートだ。
セール品で、12900円ー4990円だった。
購入したのは2月6日。一番寒いはずの2月が暖冬だったせいで、回数は着られなかった。7、8回くらい羽織った。
ダッフルコートは、すでに2020年に購入した45Rのダッフルコート、ネイビー9万円、を持っている。
コットンフランネルの重厚な生地で、肩の幅と着丈の長さ、控え面なAライン、体型にぴったりだった。試着したとたん、これ買おう、と思った。
その直感はあたった。2020年から3シーズンを経た今、厚手コットンフランネル生地は、様々な摩擦により、表面が少し白っぽくなり馴染んでいる。
そんな45Rダッフルコートがある一方で、ユニクロ店舗で、2022年の年末から今年の2月まで、4990円のセール価格のまま、ラックに大量にかかっているダッフルコートがあった。
こんなコスパ最高のコートを在庫として残してはならない、と思った。その後、迷いに迷った挙句、家に連れて帰ったのだった。
というのはキレイごとで、本音は、9万円の45Rダッフルコートと12900円→4990円のユニクロダッフルコートを実際に着倒し、比べてみたい衝動に逆らえなかった。
冬は過ぎ去り、今は6月の下旬、まもなく夏がやってくる。そんな時期に、2つのダッフルコートの結論をだすのは、季節はずれで、
しかも、まだ、充分に着てはいないが、割と最近やっと、45Rとユニクロのダッフルコートを陰干しして防虫剤と共にしまう時に、突然、結論が、わたしの中に降って湧いた。
ユニクロダッフルコートを着ようが、45Rダッフルコートを着ようが、世間からみたわたしの見た目は大した違いはない。ダッフルコートを着たごく普通の人カテゴリーだ。
でも両方とも相当気に入って買ったダッフルコートなので、体型に合ってるし似合うのだ。
ただユニクロダッフルコートは、10年後にクローゼットにあるかな、と想像してみたところ、たぶんない、と直感でわかる。
45Rのダッフルコートの質感、着心地、を想う時、9万円という価格とブランド価値が、その判断に影響しているのは間違いないけれど、
一番の決め手は生地の質感だ。ユニクロのダッフルコート、ポリエステル67%毛33%の軽い生地と、
45Rのコットンフランネル100%の厚手生地が、全体のシルエットに与える影響はかなりある。
それは、両者を着た時にすごくよくわかる。
ユニクロのコートは、ウール混紡の生地がフワリと肩に乗っかる感じで、コート自体の重みが軽めなどで、歩いたときコートのシルエットが、フワッ、フワッ、と空気を含みながら移動する。とても素敵な着心地だ。
一方、45Rコートは、生地が重い分、肩にズッシリとコート全体の重みがかかる。コート自体の肩幅が、わたしの肩幅にぴったりあっているので、肩のラインからまっすぐ地面に向かって、正確にはややAライン気味に、コートのシルエットが落ちる。
この生地の落ち感が、とてもとても......わたしは好きなのだ。好みの問題である。ただ、45Rというブランドの生地にかける情熱が、ダッフルコートのシルエットに反映されているのが体感として伝わるのだ。
コットン生地だけど、ぱっと見にはウールに見える。そこも好きなところだ。汗をかいても、吸水性が良い。チクチクしない。
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